第1話:ファイナル・ファンタジーの世界へ

初めまして、みなさん。僕の名前は相葉和彦。執筆が好きで、放送作家教室へ通
いながら、脚本やウェブ作家として小説を書いている27歳の青年男性だ。おま
けに劇がく社の会という所でタレント活動をしていて、2003年2月26日に
は、2月23日に受けた歌手のオーディションに合格の知らせが入り、これから
が有望なマルチプレイヤーだ。その僕が、執筆の他に何よりも好きなのが、テレ
ビゲームだ。中でも、ロールプレイングゲームが好きで、ファイナル・ファンタ
ジーシリーズは、ファイナル・ファンタジー8、10、11、ファイナル・ファン
タジータクティクス、ファイナル・ファンタジータクティクスアドバンス以外は、
全てクリアしている。そして、ファイナル・ファンタジーシリーズは、これから
ファイナル・ファンタジークリスタル・クンニクロルやファイナル・ファンタジ
ー12が発売される事により、これからも次代を担う大作シリーズになっていく
事はほぼ間違いない。
僕は、このファイナル・ファンタジーのゲームの魅力を伝えるため、この作品を
書く事にした。
20003年2月14日にゲームボーイアドバンスで発売されたファイナル・フ
ァンタジータクティクスアドバンスを6時間8分プレイしたが、ファイナル・フ
ァンタジーレジェンドをみなさんに伝えるために、もう一度始めから、このゲー
ムを開始しよう!
ゲームボーイアドバンスにスイッチを入れた。雲の絵と共に、

「その日、街はボクの知っている街でなくなった・・・。」

とテロップが流れる。そして、雪の降るセント・イヴァリースの街の様子のデモ
が淡々と流れる。ある一冊の本が開かれ、ゲームスタート画面に。
さあ、ゲームをスタートさせよう!
ゲームを開始させると、学校で雪合戦をしている8人の生徒が。
このゲームの主人公、マーシュ・ラディウユは複雑な家庭の事情で田舎町セント
・イヴァリースに引っ越してくることになった少年。
田舎暮らしに慣れないマーシュのまわりには、いつの頃からか、気弱で大人しい
性格のためいじめられっ子の男の子、ミュート・ランデルと優等生だがその勝ち
気さから敬遠されがちな女の子、リッツ・マルールの二人が集まるようになって
いました。
その三人がチームに混じって雪合戦で遊んでいる。
生徒の一人が、

「うわぁ、なんだよこれ。こっちのチーム、弱いヤツばっかじゃん。こんなヤツ
らと組んだって、おもしろくもなんともないよ。」

と不満をもらした。その生徒は、ミュートに、

「あれ、ミュート。今日はクマさんと一緒じゃないの?」

マーシュのクラスメイトであるミュートは、ぬいぐるみから片時も手を離さない、
ちょっと変わった男の子。内気で大人しいせいか、学校では仲間はずれにされて
しまっている。ママがミュートを一人置き去りにして病気で亡くなってから、パ
パのシドは定職にもつかないで飲んでばかりいる。だから、いつも、ミュートは
ひとりぼっち。ミュートが片時も手離さないぬいぐるみは、ママが買ってくれた
大切な宝物。それがその生徒が言うクマさんだった。
ミュートは、その生徒がそう言うと、沈黙していた。もう一人の生徒が、

「そりゃそうさ。雪合戦なんかで大切なクマさんがよごれたら大変じゃん?」

またもう一人の生徒が、

「ママからもらった、大切なクマさんだもん、な〜?」

とからかった。そして、マーシュが寄ってくると、

「なんだよ、転校生。」

と言われた。

「ほっとけよ。どうせコイツ、言い返さないよ。女みたいな性格なんだからさ。」
とマーシュは、言われた。すると、リッツが、

「そーゆー発言やめてくれない?『セクハラ』っていうのよ。『じょせいべっし』
だわ。」

とマーシュをかばってくれた。

「な・・・なんだよ、リッツ。」

「そっちのチーム、イヤなんでしょ?なら、かわってあげるわよ。」

マーシュとミュートのいるチームと入れ替えが行われた。

「これで満足?さっさとゲーム始めたいのよね。」

リッツがそう言う。リッツはマーシュに、

「アンタも名前くらい言い返してやればいいのよ。いつまでたっても『てんこう
せい』なんて呼ばれちゃって!」

転校生のマーシュは、名前をこう言った。

『あいば』

すると、ミュートが、

「ごめんね、あいば。」

と慰めてくれた。

あいばは、

「なんでミュートがあやまるのさ。ミュートはなにも悪くないよ。」

とミュートにそう言うと、相変わらず、ミュートは沈黙してた。

リッツが、

「先生、準備できました。ゲーム始めましょう!」

どうやら、雪合戦は課外授業だったらしい。先生が、

「よし、それじゃあ雪合戦を始めるぞ!」

雪合戦が始まった。リッツは駒を進め、相手チームのコリンに投げたが、ミスだ
った。コリンの番になって、コリンはポーリーヌの所まで駒を進め、ミュートに
投げ、ヒットポイント8のミュートを7に減らした。あいばの番になった。あい
ばは、コリンの所まで駒を進め、投げ、31ポイントから30ポイントに減らし
た。ライルとギネスがミュートめがけて、投げたが、ミュートのヒットポイント
は6ですんだ。ミュートの番になった。ミュートは、ポーリーヌの斜め前まで駒
を進め、コリンに投げたが、ミスだった。ポーリーヌの番になった。ポーリーヌ
は一切駒を動かず、コリンに投げ、ヒットポイントを30から29に減らした。
レティシアの番になった。レティシアは駒を進め、リッツに投げ、ヒットポイン
トを19から18に減らした。リッツの番になった。リッツは駒をコリンの所ま
で進め、ヒットポイントを29から28に減らした。

「ちょこまか逃げるなよ、ミュート。」

「ミュートってさ、逃げるのだけはうまいよなァ。」

と相変わらず、ミュートをからかい続けるいじめっ子。沈黙してばかりいるミュ
ート。雪合戦の結果は、ミュートをターゲットに雪を投げつけるいじめへと変わ
った。リッツが、

「ちょっと、やめなさいよっ!」

とミュートをかばう。すると、

「ちゃんと雪合戦やってるだろ。」

と声があがった。

「よく言うわ。さっきからミュートばかり狙ってるクセにっ!」

「ミュート、大丈夫?」

マーシュとリッツがかばってくれた。

「うん、平気・・・。」

「ほらみろ、ミュートは平気って言ってるじゃん。」

いじめっ子の一人がそう言う。

「あたりまえよ!平気じゃなかったらどうするつもり?」

リッツが言ったその瞬間、雪を投げる人が。

「いたっ!」

「ミュート、ひたいの所切れてるよ!」

事態はただならぬ事態へと。

「え・・・?」

「石が入ってたんだ・・・!」

「オレ、石なんてしらないぜ。雪玉投げただけだもん。」

投げた張本人がそう言う。

「だいたい、ミュートがトロイんだよ。」

「狙われたって当然さ。ゲームに勝つには点を取らなきゃ。なぁ?」

「勝てればなにしてもいいわけ?アンタたち、最低ね。これだから男のコって嫌
いよ。」

リッツがそう言う。と、

「なんだと、この白髪オンナ!」

「だれのことよっ!?」

「染めてるクセに!おまえのアタマ、ホントはまっ白じゃん!」

「やーい、ババア!いっつもすましやがって!」

いじめのターゲットがリッツに変わった。

「な、なんですってー!」

と、先生がやってきた。

「いいかげんにしなさい!」

先生が忠告した。

「雪合戦は中止!ライル、コリン、ギネス、先生と一緒に来なさい。」

「ミュート、ケガは大丈夫か?」

先生がミュートを心配してくれた。

「あ・・・は、はい。」

「みんな今日はもう解散だ。帰っていいぞ。」

こうして、散々な課外授業は幕を閉じた。

「あ、あの・・・・・・。」

ミュートがマーシュとリッツに何か言おうとしている。

「・・。あ、・・・ありがとう。」

「あたしは弱いものいじめがキライなの。バッカみたい!」

リッツはミュートの感謝の言葉を何とも思わなかった。

「あいばはこれからどうするの?」

「え?なんで?」

「本を、・・・古本を買おうと思って。一緒にどうかなって・・・。」

「ごめん。今日はダメだ。弟が退院してきてるから。」

マーシュがママの田舎であるセント・イヴァリースへ引っ越してきた理由は二つ、
思い出すこともできない昔から離ればなれで暮らしていたパパとママの離婚が正
式に決まり、以前の家にはいられなくなったから。もう一つの理由は、退院して
きた病弱な弟、ドネッドの症状が思わしくないため、都会を離れ空気のきれいな
田舎へくる必要があったから・・・。

「退院?弟さん、病気なの?」

「体が弱いんだ。・・・生まれつきね。走ったりできなくて、病院を行ったり来
たりしてる。」

「ふぅん・・・大変ね。」

人事のように言うリッツ。

「本って、どんな本?」

「う〜ん、よくわかんない。でも、なんか魔法とか怪物とかそんなことが書かれ
ているみたい。」

「ねぇ、その本持って家へおいでよ。ドネッド・・・弟も喜ぶと思うんだ。」

「・・・いいの?」

「リッツもよかったらどう?」

「え・・・えっと、そうね。今日はなにもないし・・・行ってもいいかな。」

「じゃあ、きまり。家の場所は、わかる?」

「壁の黄色い、あの家でしょう?」

「ボク、本を買ったらすぐに行くよ。」

「うん、待ってる。」

こうして、三人は学校をあとにした。

「うぃ〜・・・。ク。」

イヴァリースの中心街に来ると、

「やだ、昼間から酔っぱらい?」

「お、ミュートじゃないかぁ〜?父さんだぁ。シド・ランデル様だぞ〜〜。」

どうやら、ミュートの父親らしい。

シドは体をふらふらさせながら、ミュートに近づいてきて、

「ミュートぉ、ど〜〜した、こんなじかんに〜。がっこうは〜。」

「おーおー、ミュートぉ。おまえも父さんと、のむかぁ?」

「・・・ボクはいいよ。それよりパパ、ちゃんと歩けてないよ。家までひとりで
帰れる?」

「酒はうまいぞ〜。やなこと、みーんな、わすれっちまうぞ〜〜。」

「なら、明日はちゃんとしてくれるんだね?」

「おうよ。おうともさ。だから、あとすこし、もういっぱい〜。」

体をよろよろさせながら、シドは街の中へ消えてった。

「・・・ママが死んじゃってからずっとああなんだ。・・・かっこ悪いよね。」

「ミュートの家ってさ、パパとママ、中がよかったんだね。」

「じゃあ、ふたりとも待ってるから。」

マーシュは家に向かって行った。

「ミュートって、あいばのことどれくらいしってるの?」

リッツがミュートにそう尋ねた。

「え?」

「ミュートのパパにはちょっとビックリしたけど、あいばのところ、パパがいな
いってきいたから。」

「・・・・・・」

さて、場面は変わって、マーシュの家にて。

「ドネッド。」

「お帰り、お兄ちゃん。遅かったね。」

「学校で雪合戦したんだ。あちこちびしょびしょだよ。」

「雪合戦・・・。」

「どうせお兄ちゃん、当てられてばっかなんでしょ。」

「雪になれてないだけさ。」

「お兄ちゃん、ちょっと運動オンチだからね。」

と、

「あいば、お友達よ。」

リッツとミュートが来た。

「あがってもらって。」

「お友達?呼んだの?」

ドネッドがそう言う。

「おもしろい本を見つけたって言うから、持ってきてもらうことにしたんだ。ド
ネッド、本、好きだろ?よく読んでるじゃない。」

「病院だと本とゲームぐらいしかやることがないだけだよ。」

「おじゃましまーす。」

とリッツ。

「こんにちは。あなたがドネッド?あたし、リッツっていうの。お兄さんのクラ
スメートよ。こっちはミュート。よろしくね。」

「ヨロシク。」

とドネッド。

「ミュート、本は?」

「これだよ。古本屋のおじさんも、この本の題名をしらないんだって。」

「へぇ・・・・・・。思ったよりずっと古いんだね・・・。さ、ここに広げてよ。
ドネッドも見えるよな?」

4人は本を見つめた。後でその本が『ファイナル・ファンタジー』であることを
知った。4人は、まさかこの本がイヴァリースの世界を一変させてしまうとは思
わなかった。そして、この本を広げた時、僕、相葉和彦は記念すべきファイナル
・ファンタジー第1作をやり始めようと、プレステにスイッチを入れた。

続く


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