第13章:ゾン・クラピカの秘密

アストロとカンダロフは、早速、ノーヴァ家で禁じられた書物を調べる事になっ
た。

(その前に、この手を元に戻してもらわなくては・・・)

カンダロフは、石化した右手の事を不安に思っていた。すると、アストロは、

「これが、家の秘薬さ」

と、ストーンリカバリーという薬をカンダロフに差し出した。

「いいのかい?そんな大事な秘薬?」

「家の母ちゃんには、うまくごまかしておくさ」

(ホントに大丈夫かなぁ・・・)

心配するカンダロフをよそに、アストロは、ワトソン城の書物の事を調べていた。
「直った!直ったぞー!!」

「うむ。これは・・・」

書物には、禁断の魔法「アルファナ」の事が書かれていた。

「書物に載っている歴史上の全ての存在を、歴史上から存在を消し去る魔法か・
・・」

「何だって!!」

カンダロフは、石化していた右手が治った事に喜んでいたと思うと、次は、ビッ
クリした。

「そんな危険な魔法が存在していたなんて・・・」

「いや、それだけではないよ。その魔法が、ただ一人使える者が、かつて、ワト
ソン様に仕えていたオグマという秘書だ」

「それじゃぁ、魔王オグマっていうのは、元々は、地底世界ウェグナーの人物だ
ったのか!?」

「そうらしいな。更に、オグマとワトソン様は、昔、地上世界にオグマが裏切る
前に戦っていたらしい。その魔法は・・・」

「途切れている・・・」

「その魔法ももしかして、禁断の魔法じゃ・・・」

カンダロフがそう言うと、ノーヴァ家にノーヴァとレイラ、そして、ゲダロフま
でもがやって来た。

「お前ら、ワトソン城で何かやらかしたな。パーティーの途中で消えたから」

ゲダロフが、カンダロフに、

「ワトソン様の大事な物を盗んだろ?白状しなさい!」

とおかんむりだ。

「実は、ワトソン様は、俺たちの事をだましている」

カンダロフがそう言うと、

「何!それは、どういう事だ」

ゲダロフは、事情をアストロとカンダロフから聞いた。

「ふむ。俺たちを送りだした後で、再び、地底世界を封印するか・・・そうだと
しても、お前たちのやった事は、喜ばしい事じゃないな。勇気とも言えない。だ
って、禁断の書物を勝手に盗んだのだから」

アストロとカンダロフは、

「俺たち、とりあえず、ワトソン様に謝りに行きます。でも、その代わり、お父
さんたちも俺たちの事、弁護して」

「分かった」

ノーヴァとゲダロフがそううなずく。
かくして、アストロを始めとした親子4人は、ワトソン城に戻ってきた。

「すいませんでした・・・」

法王ワトソンに謝るアストロとカンダロフ。

「父親に免じて許してくれませんか?」

「ハッハッハ!まさか、お前たちの様な子供がコカトリスを倒して、城に眠って
いた書物を奪い去るとはな。まあ、いいだろう。ゲダロフとノーヴァ君に免じて、
許してやろう」

「その事なんですが、子供たちによると、ワトソン様は、禁断の魔法を隠し持っ
ているとか。俺たちに、その魔法の事を教えてくれませんか?」

「・・・・・・」

法王ワトソンに焦りの表情が見られた・・・

続く


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