第14章:資格を与えられし者
「その昔、地底世界ウェグナーを創った大いなる先祖、ウェグナーは、ゾン・ク
ラピカなる魔法を持っていた・・・」
重苦しい表情で、法王ワトソンは、語った。ゴクリとつばを飲む、ゲダロフとカ
ンダロフとノーヴァとアストロの四人。そして、それを平然とした態度で聞く大
臣。
「ゾン・クラピカとは、宇宙の惑星を一時的に創り出し、一瞬のうちに爆発させ、
ブラック・ホールを生み出す魔法」
「そんな魔法覚えれたら、すげーなー!!」
「これ、カンダロフ!!」
ゲダロフは、カンダロフを叱った。
「コカトリスを倒したのは、どっちだ?」
「アストロです・・・」
「・・・・・・」
「お主、嘘をついてるな。倒したのは、そなただろう?カンダロフ君」
「すいません・・・書物の罰でも与えられるのかと思って・・・」
「大方、サステリアスで倒したのだろう。あれを倒せる魔法は、それぐらいだ」
「はい」
「よし、そなたにゾン・クラピカを使いこなす権利を与える」
「何故ですか?」
「嘘つきは、泥棒の始まりだが、そなたには、素質がある。そして、裏切りの心、
悪。悪こそが、暗黒のブラックホールを創り出せる」
そう言うと、大臣が、
「ワトソン様、本当にそれでいいんですか?下手をすると、地底世界の権力は、
彼のものに・・・」
「彼は、悪の心があるが、権力者には、向いていない。第一、本当は正義感の強
い子だ」
こうして、カンダロフは、一人、法王ワトソン直々の修行を行う事になった。後、
62名の魔術軍隊は、この話し合いの次の日に、地上世界に送りこまれる事とな
った。