第3章:破壊

サイコブラストは、次々と魔導機動隊に乗っている魔法使い達の体力を奪ってい
った。魔導機動隊本部をまかされた軍師カーラッツは、策略を練って、本部に残
っている訓練生に、

「 ひるむな。サイキッカー達は、機械を使わない単なる人種にすぎん。魔法波
動砲の準備をこれから行う。各訓練生は、それぞれの配置につけ!」

と言うと、ハーシー13世が、

「相手も俺らと同じ、元々は、人間ですよ。それより、魔王ヌポタクリフが本部
に近づくのを待って、それから、奴を襲撃してはどうです?」

「軍師の命令は、絶対だ。サーガス様のメンツもあるだろう。今は、目先の事に
集中せよ」

「・・・解りました」

惑星パジェットの大気が本部の波動砲に静かに吸い込まれていく。

「ブーン!ブーン!ブーン!シュワーッ!」

波動砲がうねりをあげて、発射された。目的対象の位置は、正確なので、魔導機
動隊を巻き込まずに次々と、サイキッカー達に的中した。

「ヌポタクリフ様ーっ!!!」

叫ぶサイキッカーの声も虚しく、チリとなって、消えていった。だが、代償は大
きかった。首都サルクの大半が、破壊されてしまった。この様子を傍観者の様に
見ていた魔王ヌポタクリフの背後にひそんでいたオグマコマンドが、

「ムーッ!しぶとい奴らだ。これでは、あのオグマの二の舞を踏んでしまう。一
時、退却だ!」

「カーラッツ様、見て下さい。ヌポタクリフのレーダー反応が、動いています。
おそらく、奴は、惑星アーロンと惑星ムルムーンにいるサーガス軍に支援に行く
かもしれません」

「それは、チャンスだ。パジェットタワーを奪還するチャンスだ」

こうして、魔王ヌポタクリフが向かうサーガス軍とパジェットタワーを奪還する
チャンスの生まれたサーガス軍の運命はいかに・・・

続く


100MB無料ホームページ可愛いサーバロリポップClick Here!